情報処理技術者試験対策のページ>午前対策 目次
分析技法・図表グラフ・教育
分析技法
- 事業分析
- 事業成功要因分析 / 重要成功要因分析( CSF ; Critical Success Factor )
-
成功するための重要な機能や特性を明らかにする分析方法
- 予想される事業環境の変化や技術革新の中で経営目標を達成するための必要条件を抽出する
-
企業の目標と戦略を実現するために、何が重要な成功要因であるのかを各組織の階層ごとに明確にすること
-
事業環境の変化や技術革新の中から必要条件を抜き出し、ヒストリ分析、SWOT分析などを行う
-
経営戦略の目標や目的を達成する上で、重要な要因を表すもの
- ベンチマーキング
- 自社の業務プロセスを改革する際に、他社のベストプラクティスと比較分析を行うこと
-
経営目標設定の際のベストプラクティスを求めるために、最強の競合相手または先進企業と比較して、製品、サービスおよび実践方法を肯定的・定量的に測定すること
-
最強の競合相手又は先進企業と比較して、製品、サービス及びオペレーションなどを定性的・定量的に把握すること
-
ITサービスマネジメントシステムを構築するにあたって、現行の業務のやり方とベストプラクティスを比較する
- BI ( Business Intelligence )
企業内の膨大なデータを蓄積し、分類・加工・分析をすることで、企業の迅速な意思決定に活用しようとする手法
- ファイブフォース分析
- 企業の競争力に影響を与える五つの要因
- 新規参入者の脅威
- バイヤの交渉力
- 競争業者間の敵対関係
- 代替製品の脅威
- サプライヤの交渉力
- ベストプラクティス
最も効果的で効率的な実践方法
- ワークデザイン
問題解決に当たって、典型的なシステムを現実にとらわれることなく想定し、さらに、理想との比較から現状の問題点を洗い出し、具体的改善案を策定する手法
- クロスセション法
企業間、業界間など分析対象と同一のグループに属する他社との比較分析を行うこと
先行しているほかの事例などから、似たような事例が起きることを想定して、将来像を予想する
- ポジショニング分析
自社がその業界において,どのような立場にあるのかを認識して,それに合致した戦略を考えること
- 時系列分析
市場における製品の売上を予測する
- デシジョンツリー
戦略を明らかにするために使うもの
- バリューエンジニアリング
製品やサービスの価値を機能とコストの関係で把握し、体系化された手順によって価値の向上を図る手法
- 付加価値分析
会社が生み出した価値が、会社の関係者にどのように配分されているかに注目した分析手法
- 3C分析
外部環境の市場(customer)と競合(competitor)の分析から成功要因(KSF)を見つけ出し、自社(company)の戦略に活かす分析をする
- PEST分析
企業が実施するマクロ環境分析
戦略を策定している事例
法規制、景気動向、竜王の推移や新技術の状況を把握し、自社の製品改善方針を決定する
- 問題解決・原因分析
- 因子分析法
事象に関係する複数の原因やその原因因子から1つの概念をまとめることができる潜在因子を抽出する多変量解析の手法
- 回帰分析法
2変数の相関を調べ、相関がある場合関係式を計算して、それらの重要性、傾向等を分析し評価する手法
- 時系列回帰分析法
回帰分析を時系列に基づいて行うこと
- 実験計画法
時間と費用をかけずにデータを有効にとり、実験・解析・結果等を得ることを計画する手法
- 因果関係分析法
いくつかのマーケティング要因の間に因果関係を想定したモデルを設けて、それが妥当であるかどうか、またそれぞれの関係の強弱の程度はどうかを明らかにする方法
- デルファイ法
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現在の動向から未来を予測したり、システム分析に使用したりできる手法
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現在の動向から未来を予測したり、システム分析に使用したりする手法であり、専門的知識や経験を有する複数の人にアンケー書調査を行い、その結果を互いに参照した上で調査を繰り返して、集団としての意見を収束させる手法
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質問に対する回答の結果を、すべての回答者へフィードバックすることを繰り返すことによって、集団の意見を集約する手法
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現在の動向から未来を予測したり、システム分析に使用したりする手法
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専門的知識や経験を有する複数の人にアンケート調査を行い、その結果を互いに参照した上で調査を繰り返して、集団として意見を収束させる手法
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集団の意思を相対させながら調査を繰り返して、意見を収束させる手法
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リスク識別に使用する技法の一つ
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複数の専門家から得られた匿名の見解を要約して、再配布することを何度か繰り返して収束させる
- 手順
- 専門的知識や経験を有する複数の専門家を回答者として選定する
- 専門家の直感や推量によって得られた質問に対する回答結果を、フィードバック、整理し、再度質問を行う
- 回答結果を統計的に処理し、確率分布とともに回答結果を示す
- クラスタ分析
観測データを類似性によって集団や郡に分類し、その特徴となる要因を分析する手法
異なる性質のもの同士が混ざり合っている集団(対象)の中から、互いに似たものを集めて集落(クラスター)を作り,対象を分類しようという方法
- KJ法
静的情報をボトムアップ的にまとめる方法
ブレーンストーミングを行い、収集した情報を相互の関連によってグループ化し、解決すべき問題点を明確にする
あるテーマに関する思いや事実を単位化し、グループ化と抽象化を繰り返して統合し、最終的に構造化して状況をはっきりさせ、解決策を見出す
- フォールトツリー分析(FTA ; Fault tree Analysis )
リスク分析における事故様態の分析方法
発生が好ましくない事象について、その原因を基本事象(単独で発生確率の得られるもの)まで展開する
損害をもたらすと考えられる事故(事象)とその原因を全て洗い出して階層状(ツリー状)に表現し、それぞれの原因について発生する確率を設定して、階層をたどってその数値を掛け合わせて事故の発生確率を割り出す手法
- ケプナートリゴー法(KT法)
- 問題解決に際し、状況把握、問題分析、決定分析、潜在的問題分析の四つの思考プロセスがある手法
-
経営管理の問題解決技法
-
問題への取り組みと思考方法の手順
-
解決すべき問題の原因を追及後、解決の目標を設定し、それを達成できる手段を探索する。短時間で問題が解ける、論地的思考ができるなどの特徴がある
- 田口メソッド ( 品質工学 ; Quality Engineering )
技術開発・新製品開発を効率的に行う開発技法
製品が市場に出た時のことを考慮した予測手法
- ロジックツリー
物事を論理的に分析・検討するときに、その論理展開を樹形図に表現して考えていく思考技法
- 感度分析
分析したいアウトプットをいくつかのパラメータに分解し、その変数が変動したとき、アウトプットにどの程度の影響を与えるかを調べる手法
- 期待金額価値分析 ( EMV ; Expected Monetary Value )
リスク分析の手法
ある事象の発生確率とそれが起こった時に発生する利益または損失額を掛け合わせたもの(期待金額)を見てリスクを分析する手法
脅威の場合、期待金額はマイナスの値となる
- デシジョンツリー分析
意思決定の選択肢と、その選択肢を選んだ場合に期待される結果をツリー上に表現したもの
- ソフトシステムズ方法論
様々な立場の人々の異なった考えを、七つのステージを経て合意形成を行い、問題を解決していく手法
- インタビューの技法
事前に質問項目を準備することなく、回答に応じて柔軟に次の質問項目を設定することによって、より深く回答者の意見を収集する手法
- 現状分析
実際の作業現場などの会話を記録し、身体の動きも含め詳細な分析を行うことによって、現場での活動をあるがままに理解しようとする手法
- 品質分析
- ユーザビリティ評価手法
- 定量的手法
- アンケート調査/インタビュー
ユーザの主観的評価を測定する
- ログデータ分析法
ユーザのの操作ログから問題を分析する
- 定性的手法
- ヒューリスティック評価
専門家による評価で問題を明らかにする
一般的に専門家が、様々なユーザインタフェース設計によく当てはまる経験則を基にして、インタフェースを評価する方法
- ユーザテスト(ユーザビリティテスト)
ユーザの行動を観察し問題点を発見する
- 思考発話法( think aloud法 )
テスト実行者にタスクを実行してもらいながら、タスク実行時に気づいた事をその都度話してもらう手法
行動と発話を観察、記録、分析する
- 回顧法( retrospective report法 )
テスト実行者にタスクを実行してもらい、タスク終了後に質問はタスク終了後に行う手法
テスト実行者の行動を観察、記録し、事後の質問への回答とともに分析する
- 認知的ウォークスルー法
事前にマニュアルを読んだりトレーニングを受けたりすることなく、使いながら操作を理解していく様子を観察して分析する手法
- その他
- リアルタイム構造化分析技法
変換図を用いて、制御とタイミングを表現する
- 事象応答分析
事象駆動(イベントドリブン)プログラムの開発に際して行う外界の事象に対して、時間の流れとともにシステムが応答する一連の動作を分析する
- データ中心分析・設計技法
対象業務領域のモデル化に当たって、情報資源のデータ構造に着目する
- 指数平滑法
需要予測など、時系列データから将来値を予測する際に利用される時系列分析手法
時系列データのうち、より新しいデータに大きなウェイトを置き、過去になるほど指数関数的に減少するウェイトをかけて移動平均をとる
- サンプリング
- 層別サンプリング
金額にバラツキのある売掛金残高を母集団として、残高の正確性をテストする
システム監査の技法として用いられるサンプリングのうち、金額にばらつきのある売り掛け残高を母集団として、残高の正確性をテストする場合などに用いられる
- 統計的サンプリング
サンプルの抽出に無作為抽出法を用い、サンプルの監査結果に基づく母集団に関する結論を出すにあたって、確率論の考え方を用いる
- TRIZ
特許を分析して生まれた問題解決技法であり、問題(矛盾)を創造的・発明的に解決するための弁証法的な思考法を具体的な方法論にまとめたもの
図表グラフ
- 進捗管理
- ガントチャート ( バーチャート )
-
工程管理表のひとつ
-
時間を横軸にし、タスクを縦軸にとって所要期間に比例した長さで表した工程管理図
-
作業の相互関係の把握には適さないが、作業計画に対する実績を把握するのに適しており、個人やグループの進捗管理に利用される
-
プロジェクトの工程管理や進捗管理に使用される
-
作業開始と作業終了の予定と実績や、仕掛かり中の作業などが把握できる
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各作業の開始時点と終了時点が一目で把握できる
-
作業開始と作業終了の予定と実績や、作業中の項目などが把握できる
-
作業別に作業内容とその実施期間を棒状に図示したものであり、作業の予定や実績を示す場合に効果的
- 作業の相互関係の把握には適していないが、各作業の開始時点と終了時点が一目で把握でき、予定と実績を対比することができるため、個人やグループの進捗管理に利用される
- 作業の相互関係の把握には適さないが、作業計画に対する実績を把握するのに適しており、個人やグループの進捗管理に利用される
- 縦軸に作業項目、横軸に作業日を取り、作業を実施する予定期間と実績期間を横線で示したもの
- 作業を矢線で、作業の始点/終点を丸印で示して、それらを順次左から右へとつなぎ、作業の開始から終了までの流れを表現した図
- マイルストーンチャート
- プロジェクト遂行上明確に識別できる通過点と日付の関係を図示したもの
-
進捗管理上のマイルストーンを把握するのに適しており、プロジェクト全体の進捗管理などに利用される
- 実務においては、ガントチャートに主要な工程の完了予定日を印で示しマイルストーンとして明示することが多いため、マイルストーンチャートとして作成されない
- 作業進捗管理表
各作業の予定と実績の差異、および進捗率を計算し、一覧表にまとめたもの
- EVM ( アーンドバリュー分析 ; Earnd Value Management )
-
進捗の遅れを金額で表した図で、プロジェクト全体のスケジュールの遅れやコストの超過を可視化する進捗管理法
-
計画と実績の時間的推移を表現するのに適し、進み具合及びその傾向がよく分かり、プロジェクト全体の費用と進捗の管理に利用される
-
予算額、実績コスト、出来高(アーンドバリュー)を比較して、進捗状況とコスト状況を分析する手法
-
プロジェクト管理においてパフォーマンス測定に使用するEVMの管理対象
コスト、スケジュール
-
システム開発のプロジェクトにおいて、EVMを活用したパフォーマンス管理をしている。開発中のある時点でEV-PVの値が負であるとき、どのような状況を示しているか
プロジェクトの進捗が、計画より遅れている
-
状態を表す用語
- BAC ( Budget at Completion )
プロジェクトの総予算工数で、プロジェクトの完了時の価値でもある
- SAC ( Schedule at Completion )
プロジェクトの開始予定日から完了予定日までの期間
- PV ( Planned Value )
各作業の計画工数
ガントチャートを用いた場合、各作業開始日からの期間の出来高の合計となる
- EV ( Earned Value )
現時点までの各作業によって創りだされた価値
計画した勝ちに対するその時点までに実際に達成した作業価値
EV=PV×(達成率)
- AC ( Actual Cost )
現時点までに費やした各作業の実工数
- SV ( Schedule Variance )
スケジュール差異
SV=EV-PV
SV>0は計画より進んでおり、SV<0は遅れていることを示す
- CV ( Cost Variance )
コスト差異
CV=EV-AC
CV>0は計画より少ないコストで作業が実施されており、CV<0は予算超過を示す
- TV ( Time Variance )
時間差異
TV=EV-PV
計画と現在の達成価値の期間の差
TV>0は計画より進んでおり、TV<0は遅れていることを示す
- 測定データを分析する指標
- SPI ( Schedule Performance Index )
スケジュールの効率指標
SPI=EV/PV
SPI>1.0の場合は計画より進んでいて、SPI<1.0の場合は遅れている
プロジェクト開始間もない期間は悲観的な指標となりやすいのでSVを併用する
- CPI ( Cost Performance Index )
コストの効率指標
CPI=EV/AC
消費したコストに対するEVの効率を表す
CPI>1.0の場合はコスト効率が計画より高く、CPI<1.0の場合はコスト効率が予定よりも低い
プロジェクト開始間もない期間は悲観的な指標となりやすいのでCVを併用する
- TCPI ( To Complete Performance Index )
残作業よ残予算で完了すつために必要なコスト効率指標
TCPI=(BAC-EV)/(BAC-AC)
実際のプロジェクトはコスト効率を急に良くできないのでこの指標は警報として用いる
- 予測に用いる指標
- EAC ( Estimate at Completion )
完了時の総コストを予測する指標
一般的にはEAC=AC+(BAC-EV)/(CPI×SPI)で計算するが、EAC=AC+(BAC-EV)/CPIで計算する方法もある
実際のプロジェクトではCPI、SPI共に1より小さくなる場合が多いため、前式のほうが悲観的な予測となる
-
出来高実績値(EV)が出来高計画値(PV)、コスト実績値(AC)よりも高い場合、コストが超過せず、納期に遅れが予想されないプロジェクトの状態となる
- コストが超過せず、納期にも遅れないと予想されるプロジェクトの例
- トレンドチャート
-
計画と実績の時間的推移を表現するのに適し、進み具合並びにその傾向が良くわかり、プロジェクト全体の費用と進捗の管理に利用される
システムを開発するときの費用管理と進捗管理を同時に行うために用いる
(例:予定が進捗どおりで、費用が予算を下回っている)
- 矢印の方向により、進捗と費用の状況を評価する
- 矢印方向が右上:予定よりも遅れ、予算を超過している
- 矢印方向が左上:予定よりも進み、予算を超過している
- 矢印方向が左下:予定よりも進み、予算を下回っている
- 矢印方向が右下:予定よりも遅れ、予算を下回っている
- 相関図
-
二つの変数の間に関係があるかどうかを、収集したデータを用いて解析する手法
-
相関係数:すべての標本点が正の傾きを持つ直線上にあるときは、相関係数が+1になる
-
回帰直線:相関係数の値が異なっていても、同一の回帰直線が求められることがある
- バブルチャート
3つの項目の関連を描いた図
- ポートフォリオ図
2種類の要素をX軸とY軸に配置し、データを2軸の程度に応じた位置に配置し、データの位置づけや他のデータとの関係を表す図
- スコアリングモデル
定性的な評価項目を定量化する方法
- FTA
信頼性解析手法の一つで、故障の発生経路、発生原因および発生確率を、その発生経路をさかのぼって樹形図に展開し、解析する手法
- FMEA( Failure Mode and Effects Analysis ; 故障モード影響解析)
JISによる表記:Fault Modes and Effects Analysis ; フォールトモード・影響解析
故障防止を目的とした、潜在的な故障モードの体系的な分析
製品設計やプロセス導入の前に潜在的なトラブルを予測・抽出してあらかじめ対策を行うことで、問題の発生を防ぐ改善手法
- 危険優先度数( PRN ; Risk Priority Number )
重大性
(S)、発生頻度(O)、検知漏れ度Dを採点し、潜在的な故障モードのうちリスクの高いものを探る
RPN = 重大性(S) x 発生頻度(O) x 検出漏れ度(D)
- QFD ( Quality Function Deployment ; 品質機能展開 )
市場ニーズを抽出し、製品仕様に的確なフィードバックを行うとともに、技術的課題の抽出をすることで開発期間の短縮や品質の安定、信頼性確保をする技法
製品開発の際に用いられ、表の行に目的とする品質を、列に直接管理可能な要素を記入した2次元表を用い、互いの関係付けから重要性の高い品質要素は何かを明らかにする手法
- E-R図 ( Entity-Relationship Diagram ; EDR )
-
データベースの概念モデルであり、エンティティ、関連、属性を図に記載したもの
-
エンティティタイプ間には、1対多、多対多などのリレーションシップがある
-
対象となるオブジェクトの関連に着目する
-
業務で扱う情報を抽象化し、実体と関連の二つの概念(エンティティ)で表現する
-
実世界(業務)で扱う情報を抽象化して、実態および実態間の関連として表現する
-
対象とする世界を実体と関連の二つの概念で表現する図
-
エンティティ間の関連を表す
- 対象業務を、データ構造に着目して可視化するとき、データを実体、関連、属性という三つの要素でモデル化する表記法
- E-R図の書き方
- エンティティの四角を記述する
- 各エンティティの主キーと外部キーより矢印を引く
エンティティAとエンティティBの間に1対1の関係がある場合:[A]<---->[B]
エンティティAとエンティティBの間に1対多の関係がある場合:[A]<--->>[B]
エンティティAとエンティティBの間に多対多の関係がある場合:[A]<<-->>[B]
- E-R図の解釈
自己参照は除くものとする
ある組織の親組織の数が、子組織の数より多い可能性がある
- E-R図の解釈
複数回の納品分をまとめて請求できる
- 構造化チャート
GOTOを表現する方法を持たず、モジュール内の論理構造を表現するのに適した図式
- UML ( Unified Modeling Language)
オブジェクト指向のソフトウェア開発における仕様書・設計書の表記方法の一つ
業務プロセスのモデリング表記法として用いられ、複数のモデル図法を体系化したもの
モデルの表記法だけが統一されており、開発方法論は自由に選択できる
業務の流れを、図式的に記述することができる
OMGが標準化したモデリング言語
5つのビュー(ユースケースビュー、論理ビュー、コンポーネントビュー、並行性ビュー、配置ビュー)と9つのダイアグラム(ユースケース図、クラス図、オブジェクト図、シーケンス図、コラボレーション図、アクティビティ図、ステートチャート図、コンポーネント図、デプロイメント(配置)図)が規定されている
- 主に分析で利用
- ユースケース図…分析フェーズで使用される図で、システムが提供する機能を表現する
システムの振る舞いをユースケース図の集合で表現する
インスタンス間の関係を表現する
システムの帰納的要求を明確にする手段として、利用者とシステムとのやり取りを定義したもの
これから作ろうとするシステムのユーザーがシステムに期待していることを記述する
要件定義において、ユーザや外部システムと、業務の機能を分離して表現することで、ユーザを含めた業務全体の範囲を明らかにするために使用される図
- システムと相互作用する外部システム
アクタ
- ユースケースを利用してモデル化するのが適切なもの
預金者がATMから現金を引き出す
- シナリオ…ユースケースでの流れを文章で表現したもの
- シーケンス図…オブジェクト間で送受信するメッセージによる相互作用を時系列で表すことができる
オブジェクト間で送受信するメッセージによる相互作用が表せる
UML2.0で定義している図のうち、動的な振る舞いを表現する
オブジェクト間の相互作用を時間の経過に注目して記述するもの
UML2.0において、オブジェクト間の相互作用を時間の経過に注目して記述する
- クラス図…汎化や集約などの関係を用いて、システムの構成要素とそれらの静的な相互関係を表現する
-
E-R図に相当するもの
-
多重度を記述できる
-
操作、属性、ロール名が記述される
-
汎化、集約、関連などのクラス間の関係を表す
- 社員と年の関連が次の条件をみたす場合をUMLのクラス図で記述した場合
ここで、年クラスのインスタンスは毎年存在する
[条件]
(1)すべての社員は入社年を特定できる
(2)年によっては社員が入社しないこともある
[社員]0..* ―――― 1..1[年]
入社年
- クラスPを定義した
このクラスの操作のうち、公開可視性(public)をもつもの
┌────┐
│クラスP │
├────┤
├────┤
│+ 操作A │
│- 操作B │
│# 操作C │
└────┘
操作A
- ステートチャート図…イベントの発生によるオブジェクトの状態の変化を表す
- オブジェクト図…クラス図で表現されたオブジェクト関係のある時点でのスナップショット
- アクティビティ図…ある機能や処理を複数のステップのフローとして実行する様子を表す
多くの並行処理を伴う振る舞いが記述できる
現実のビジネスプロセスで生じる並行処理が実現できる
- 主に設計で利用
- コラボレーション図…オブジェクト間の関係と通信を同時に表現する
- コミュニケーション図…オブジェクト間の相互作用を表現し、オブジェクト間のデータリンクを強調する
- コンポーネント図…モジュール間の依存関係を表す
- 配置図
- 処理ノードやそのノード上で動くコンポーネントが実行時にどう構成されるかを静的に表す
- 稼動するコンポーネントを実行環境に割り付ける図(UML2.0)
- 利用例
- UML 2.0で使用される表記法のうち、システムの動的な振る舞いを記述する
シーケンス図、状態マシン図
- 業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーン
複数の観点でプロセスを表現するために、目的に応じたモデル図法を使用し、オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールで表現する
- OMT法
- オブジェクト指向分析・設計の表記法の一つ
- 一つのシステムの分析において、オブジェクトモデル、動的モデル、機能モデルの3種類のモデルを使用する
- オブジェクトモデル
オブジェクトやオブジェクト間の静的な関係を示すモデル
- 動的モデル
システムの時系列の変化や状態変化を示すモデル
- 機能モデル
オブジェクト間のメッセージ送受信によって発生するデータの流れを示すモデル
DFDで表記される
- DFD ( Data Flow Diagram ) / 機能情報関連図
- 業務をデータの加工(処理)として捉え、必要なデータと出力データの流れを記載した図
- 対象の業務機能に対して、情報の発生源と到達点、処理、保管、それらの間を流れる情報を、統一記述規則に基づいて表現したものである
- 現行の業務プロセスを、業務で扱うデータの流れや機能でとらえる手法
-
データの流れに着目して業務フローやシステム動作を記述する
-
システムの分析・設計においてデータの流れに注目して視覚的に表現する技法
-
適用業務を構成する処理と、その間で受け渡されるデータの流れ記述する
-
データストアは他のデータストアと直接データフローで結ばれることはなく、処理が介在する
- 書き方
- プロセス:円
- データストア、ファイル、テーブル:二本の平行線
- 外部媒体、情報源、情報出口、データの発生源、吸引先(外部システム、利用者など):四角
- データフロー、データの流れ:矢印
プロセス間のデータフローには、流れている情報が分かるような名前を付ける
矢印には、データを表す名前をつける
- 詳細化
階層化されたDFDのプロセス1を子プロセス1-1,1-2,1-3に分割して詳細化した例
- DFDの例
- 制御フロー図
DFDに“コントロール変換とコントロールフロー”を付加したものであり、制御系システムに特有な処理を表現する手段として有効である
- トレンドチャート
- 費用管理と進捗管理を同時に行うための図表
- 縦軸に予算消費率、横軸に工期を取り、予定と実績の2本のグラフを引いた上で、予定から実績に矢印を書く
- ピラミッドストラクチャ
具体的な情報や観察事項を最下位として、そこから上位の概念に向けて推論を進めていく方法
- 導出表
何らかの組み合わせによって得られた表
- ファンチャート
ある時点のデータを基準に、その後のデータの変動を比率で表し、伸びや落ち込みを指数で表すグラフ
- レーダーチャート
-
n個の評価項目があるときに、円をn等分するように中心からn本の評価軸を設定して、各軸上に評価値をプロットし、隣接するプロットされた点同士を線分で結ぶことによって、項目間の相対的なバランス評価や平均からの隔たり具合を見るのに適したグラフ
- 放射状に伸びた数値軸上の値を線で結んだ多角形の図
- 決定表( デシジョンテーブル )
条件と処理を対比させた表形式で論理を表現したものであり、複雑な条件判定をともなう要求仕様の記述手段として有効
- 構造化分析技法
システムの機能間でのデータの流れに着目して、ユーザ要求を仕様化する技法
- 構造化仕様書を作成するときに使用するツール
データフローダイアグラム、データディクショナリ、ミニスペック
- 構造化技法を基本としたシステム開発プロジェクトのライフサイクル
- ペトリネットモデル
ソフトウェアの要求モデルで、並列的に動作する機能間の同期を表現することができ、制御中心のシステムの要求分析に適している
事象と状態の変化に着目する
- 状態遷移図
- システム分析・設計に用いる、システムの現在の状態と発生する事象及び次の状態の関係を簡潔に記述できる図
-
システムの取り得る状態が有限個で”次の状態は、現在の状態と発生する事象だけで決定される”場合の動作をあらわすのに有効である
-
プロセス制御などの事象駆動(イベントドリブン)による処理の仕様を表現する方法
-
システムの“状態”の種別とその状態が選移するための“要因”との関係を分かりやすく表現する手段として有効である
-
通信プロトコルの記述などに使用される表記法であり、事象の発生と、そのときの状態に応じたシステムの動作を記述する
- 状態遷移図を活用して開発するのが効果的なもの
プロセス制御プログラム
設置したセンサの情報から、温室内の環境を最適に保つ温室制御システム
- 積み上げ棒グラフ ( 積上げ棒グラフ )
-
同じX軸の値に対応する複数の棒グラフの値を合計した結果を表示するグラフ
- 例
A社では、昨年まではX,Y,Zの3種類の商品を販売していたが、今年は商品体系を変更してP,Q,R,Sの4種類の商品を発売している。
P,Q,R,Sそれぞれの購入顧客数と、その顧客数の内訳として昨年までX,Y,Zのそれぞれを購入していた購入顧客数を表示するために作成する
- 浮動棒グラフ
商品価格の最高値と最安値など、ある期間内に幅のある数値を時系列で表現
- 信頼度成長曲線 ( 信頼性成長曲線 )
-
テスト時間と検出したエラー追跡数の関係を示すグラフ
- 横軸にテスト期間、縦軸にバグ累積数をとったグラフで、バグの収束状況を判断するために作成する
- 二重円グラフ
円グラフを二重に重ねたもの
- フローチャート
物品購入の手続を示すために使うことができる
教育
- インバスケット
-
問題解決能力の育成方法で、日常起こるマネジメント上の問題を多数提示して、一定時間内に判断し処理させる手法
- 一定時間内に数多くの問題を処理させることによって、問題の関連性、緊急性、重要性などに対する総合的判断力を高める技法
- 適用場面を限定する必要があるが、管理監督者に対する、問題の関連性、緊急性、重要性等から総合的判断力を高める技法
- アクションラーニング
自社が直面する経営課題に対して参加者が自ら施策を立案し、問題解決に向けた取り組みを実践していく学習方法
- バーチャルカンパニー (VC ; Virtual Company )
支援企業のもと実際の商品を販売することで企業運営や電子商取引を体験する教育プログラム
- ブレーンストーミング
-
問題解決手法の一つ
-
参加者のアイデアを批判することなく、またそのアイディアから新たなアイディアを導き出そうとする創造的問題解決に適した技法
- 自己の創造的アイデアを思いつくままに出していき、集団の集中的ディスカッションによって、考えをより発展させようとするもの
- ルール
- OK
突飛なアイディアも含め、自由奔放な発言を歓迎する
- NG
各自でアイディアを練り、質が高いと思うものだけを選別して発言する
他人が出したアイディアを遠慮なく批判する
他人の出したアイディアに改良を加えた発言は慎む
- ロールプレイング
参加者に特定の役割を演技させることによって、各立場の理解や問題解決力を高める技法である
- ケーススタディー
日常の開発業務の中で、先輩や上司が個別に指導し、実体験から知識を習得させる技法