情報処理技術者試験対策のページ>午前対策 目次
テクノロジ系 コンピュータシステム システム構成要素
システムの構成
- システムの処理形態
- 負荷分散システム
- 特徴
-
システム全体を効率よく運用するための運用管理が複雑になることが多い
-
同一の処理機能を持った複数のコンピュータによって、端末や回線の制御、またはデータの処理を分担して実行するシステム
- 垂直分散システム(垂直機能分散システム)
- 一連の処理を複数の階層に分割し、その階層に対応するシステムが分散して処理を行う
-
クライアントとサーバの関係のように、プロセッサ間に階層又は従属関係が存在する
-
例)営業所内のデータ集計処理は各営業所に設置されたコンピュータで実行し、企業全体のデータ集計処理は本社に設置されたコンピュータで実行する
- 分散処理システムを構築する際のネットワーク透過性
- 規模透過性
OSやアプリケーションの構成に影響を与えることなくシステムの規模を変更できること
- 性能透過性
システムの再構築を可能にすること
- 並行透過性
複数の作業が並行して行われていることが意識されないこと
- アクセス透過性
ネットワークに接続されている異なる種類の資源に対して、同一方法でアクセスできること
- 複写(複製)透過性
システムの信頼性や性能の向上のためにファイルの複製物を持つこと
- 位置透過性
ネットワークに接続されている資源に対して、その存在位置を意識することなくアクセスできること
- 経路透過性
- 機種透過性
- 障害透過性
ハードウェア、ソフトウェアに障害が発生しても、障害を意識することなく利用できること
- 移動(移送)透過性
オブジェクトの移動が意識されないこと
- タンデムシステム ( tandem system )
複数のCPUを直列につなぐことで負荷分散するシステム構成
- ロードシェアシステム ( load share system )
ロードバランサなどを用いて複数の処理系に処理を分散させることで処理効率や信頼性の向上を図るシステム構成
- ロードバランサの基本機能
-
クライアントからの要求が特定のサーバに集中しないように、複数のサーバに振り分ける
- Webシステムにおいて、ロードバランサ(負荷分散装置)が定期的に行なっているアプリケーションレベルの稼働監視
Webサーバの特定のURLにアクセスし、その結果に含まれる文字列が想定値と一致するかどうかを確認する
- 集中処理システム
- 特徴
-
一部の装置の故障がシステム全体の停止につながることが多い
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機能の拡張や業務量の増大に対応したシステムの拡張が困難である
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機密保護やセキュリティの確保が容易である
- リアルタイムシステム
- ハードリアルタイムシステム
- ソフトリアルタイムシステム
- Web配信システム
- 座席予約システム
- バンキングシステム
- グリッドコンピューティング
-
ネットワークを介して複数のコンピュータ(パソコンから大型コンピュータ)を結び、複数のプロセッサに処理を分散することで処理能力の高いシステムを作り出す
-
中央のサーバで、処理を並列処理可能な単位に分割し、それらを多数のPCやサーバで並列処理する
- 複数のコンピュータをLANやインターネットなどのネットワークで結び、あたかも一つの高性能コンピュータのように利用できるようにする方式
- PCから大型コンピュータまで、ネットワーク上にある複数のプロセッサに処理を分散して、大規模な一つの処理を行う方式
- 数多くのPCの計算能力を集積することによって、スーパコンピュータと同程度の計算能力を発揮させること
- スプーリング
- 主記憶装置と低速の入出力装置との間のデータ転送を、補助記憶装置を介して行うことによってシステム全体の処理能力を高める
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プリンタなどの低速出力装置へのデータをいったん高速な磁気ディスクに格納しておき、その後に目的の装置に出力する
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CPU や低速の入出力装置などで構成されるシステムの処理効率の向上を図るために、入出力データを一時的に磁気ディスク装置に蓄える処理方式
-
システム全体のスループットを高めるため、主記憶装置と低速の出力装置とのデータ転送を、高速の補助記憶装置を介して行う方式
- システムの利用形態
- サーバシステム
- ブレード型サーバ
従来のサーバが個別に備える電源装置やインタフェースなどをサーバ間で共有し、高密度化、省スペース化を実現したサーバシステム
- ラックマウント型サーバ
- シン・プロビジョニング
利用者の要求に応じて仮想ボリュームを提供し、物理ディスクは実際の使用量に応じて割り当てる
- ディスクのパーティション分割
一つのハードディスクを、OSをインストールする領域とデータを保存する領域とに分割する
- DAFS ( Direct Access File System )
クラスタ環境向けのファイル共用プロトコル
- DAS ( Direct Attached Storage )
コンピュータにストレージを直接接続する接続形態
- システムの適用領域
- 機能別サーバ
- プリントサーバ ( プリンタサーバ )
Windowsを用いたTCP/IPネットワークにおいて、同一ドメインに接続した複数のパソコンから、プリントサーバ経由でドキュメントを印刷するためには、プリントサーバが共有資源であることをプリントサーバに定義しておく必要がある
- ファイルサーバ、プリントサーバなどのようにサーバが専用化されている場合、比較的容易に個々のサーバの性能を向上させることができる
- アプリケーションサーバ
-
大規模なWebサイトを構築する場合には、Webサーバだけで構築すると、スケーラビリティ(拡張性)が低下するため、システムの変更、強を容易にするため、Webサーバに加えてアプリケーションサーバを用いる場合が多い
- Webアプリケーションサーバ
表示用のHTML文書を動的に生成する
- 仮想化技術
-
1台のコンピュータ上で複数の仮想的なサーバを動作させる
-
物理的に複数のサーバを用意したときと比較した場合、仮想化によって1台のサーバに統合したときの特徴(物理的な資源とは、CPU、主記憶、磁気ディスクなどのコンピュータを構成する装置を示す)
- 物理的な資源の運用管理:簡易
- 物理的な資源の利用率:高い
- オーバヘッドによる負荷:高い
- コンピュータ上に仮想的な実行環境を構築し、コンピュータのハードウェアリソースを抽象化する技術
- 仮想マシンと呼ばれる実行環境を構築し、当該マシン上でOSを実行する
- ゲストOS:仮想マシン上で実行されるOS
- ホストOS:実マシン上で動作するOS
- 仮想マシンモニタ(VMM:Virtual Machine Monitor)
- 複数のゲストOsを仮想マシン上で実行する場合、ハードウェアリソースの調停を行うソフトウェア
- ハイパーバイザとも呼ばれる
- 分類
- タイプ1 VMM:ハードウェアの上層でVMMが動作する
- タイプ2 VMM:ハードウェア上でOSが動作し、その上にVMMが存在する方式
- ハイブリッドVMM:ホストOsとVMMがハードウェア上で共存する方式
- クライアントサーバシステム
- 概要
- クライアントサーバシステムとは、プロセス間通信機能を利用し、一連の処理を、サービスを受けるプロセスと、そのサービスを提供するプロセスとに分離したもの
- クライアントとサーバが協調して、目的の処理を遂行する分散処理形態であり、サービスという概念で機能を分割し、サーバがサービスを提供する
- クライアントサーバ型の特定アプリケーションの通信経路でSSL-VPNを利用する場合、クライアントPCにトンネルモードを実現するソフトウェアをインストールせずに、ブラウザから使用するためにはSSL-VPN装置に特定アプリケーション用のSSL対応プログラムが存在することが条件となる
- サーバ機能・環境
- サーバで業務処理の主な部分を実行するが、必要に応じて処理の一部をさらに別のサーバに要求するためのクライアント機能をもつことがある
- ストアドプロシージャ機能
- クライアントサーバシステムにおいてクライアント側からストアドプロシージャを利用したとき、クライアントサーバの間の通信量を削減できる
-
アプリケーションから一つずつSQL分を送信する必要がなくなる
-
クライアント側のCALL文によって実行される
-
アプリケーションプログラムからネットワークを介してDBMSにアクセスする場合、両者間の通信量を減少させる
-
ストアドプロシージャの特徴を生かして通信回数を減らしたシステムをクライアントサーバシステムで実現するとき、クライアントとサーバの機能群譚構成。ここで、データベースアクセス層はDB層、ファンクション層はFN層、プレゼンテーション層はPRそうとそれぞれ略す
クライアント:FN層とPR層
サーバ:DB層とFN層
- アプリケーション(AP)の処理形態
サーバ側に配置したAPをクライアント側に転送して処理し、結果をファイル転送でサーバ側に戻す形態は、サーバとの同期が要求されない処理に適している
- クライアント機能・環境
- wwwブラウザの利用
ブラウザをクライアントとして利用したシステムを構築した場合、ブラウザを利用しない場合と比較して、クライアント環境の運用・保守作業が軽減される
- RPC ( Remote Procedure Call ; 遠隔手続き呼び出し )
-
他のコンピュータが提供する手続きを、あたかも同一のコンピュータにある手続きであるかのように呼び出すことができる
-
クライアントがサーバ内の手続きを呼び出す機能
-
プログラム間の通信方式の一つで処理の一部を他のコンピュータに任せる方式
-
クライアントサーバシステムのクライアントにおいて、遠隔サーバ内の手続をクライアントにある手続と同様の方法で呼び出すことを可能とした機能
- 2層クライアントサーバシステム
- クライアントサーバシステムにおいて、各クライアントから直接データベースサーバへ接続するアーキテクチャ
- 2階層のクライアントサーバ方式の業務システムを、ストアドプロシージャを使って書き直す場合、クライアントとサーバ間の通信回数の減少を期待できる
する
- 関係データベースを用いた2層クライアントサーバシステムにおいて、ストアドプロシージャを使わないとき、SQLメッセージはクライアントが送信する
- 3層クライアントサーバシステム
- プレゼンテーション層、ファンクション層、データ層に分離したアーキテクチャであり、各層のOSは異なってもよい
- 各層間の相互依存度が比較的少ないので、開発作業を層ごとに並行して行うことができる
- データの処理ロジックを変更しても、クライアントモジュールへの影響を少なくできるため、アプリケーションの修正や追加が頻繁なシステムにおいて効果が期待できる
- アプリケーションサーは、データ層への接続やトランザクションの管理機能をもち、ファンクション層として業務処理の流れを制御する
- ファンクション層で処理される二つの機能
データ処理条件の組み立て、データの加工
-
(クライアント側) (サーバ側)
プレゼンテーション層 − ファンクション層 − データベースアクセス層
-
3層クライアントサーバシステム構成で実現したWebシステムの特徴
業務処理はサーバ側で実行し、クライアントソフトはHTMLの記述に従って、その結果を画面に表示する
-
3層クライアントサーバシステムで、クライアント以外の2層をそれぞれ1台のサーバを使用して実装した場合のシステム構成
(AP:アプリケーション BD:データベース)
- Webシステム
-
モデル層、ビュー層及びコントローラ層の三つの論理的な層でモデル化されたWebシステム
業務処理はモデル層が行い、処理結果はビュー層に渡されて画面表示が行われる
- シンクライアントシステム ( Thin Client System )
- クライアントに外部記憶装置がないシステムでは、サーバを防御することによって、ウイルス等の脅威にさらされるリスクを低減することができる
- シンクライアント端末
アプリケーションソフトウェアの実行やファイルなどの資源の管理はすべてサーバ側で行う、ユーザインタフェース専用の端末
- コスト削減効果
クライアント側はユーザとのヒューマンインタフェースだけを担当するためコストの削減を図ることができる
- RAID
-
複数の磁気ディスク装置の併用によって、ディスク系の性能と信頼性の向上を期待できる
-
複数のハードディスクに分散してデータを書き込み、高速性や対故障性を高める
-
ストライピングやミラーリングの技術を利用している
-
データと冗長ビットの記録方法と記録位置の組み合わせで区分されている
- RAID0 ( ディスクストライピング / ストライピング
)
-
並列にアクセス可能な複数の磁気ディスクに、各ファイルのデータを一定サイズのセクタ単位で分散配置しファイルアクセスの高速化を図る手法
- データを細分化して複数台の磁気ディスクに格納する
-
信頼性向上ではなく、性能向上だけを目的としている
- HDD2台から使用できる
- 1台のHDD故障によりRAID0内のデータは使用できなくなる
- 構造
b0〜b15はデータがビット毎にdata
diskに格納される順番を示す
- RAID1(ミラーリング)
-
同一データを複数の磁気ディスクに書き込むミラーリングを用いることで信頼性を高め、障害発生時には冗長ディスクを用いてデータ復元を行う方式
-
2台以上のハードディスクに同じデータを書き込むことによって、データの可用性を高める
-
読み出しはいずれか一方から行う
- HDD2台から使用できる
- RAID2
- ECC ( Error Correcting Code : エラー訂正符号)にハミングコードを利用した方式
-
ECCへの変換・書き込み等のオーバヘッドが他のRAIDに比較して大きいため、実用化された例はほとんどない
- RAID3
-
ビット単位またはバイト単位のパリティを持つ
-
パリティは1台のディスクに固定
-
バイト単位のストライピング
- RAID4
-
バイト単位に1ビットのパリティを持つ
-
パリティは1台のディスクに固定
-
ブロック単位のストライピング
- RAID5
-
ストライピングの単位をアクセスの単位であるブロックとし、書き込み字のボトルネック解消のためにパリティ情報を異なる磁気ディスクに分散して格納する方式で、最も用いられている方式
-
バイト単位に1ビットのパリティを持つ
-
パリティはすべてのディスクに分散
-
ブロック単位のストライピング
- HDD3台から使用できる
- 1台目のHDDの故障の場合はデータを残りのHDDから復元して運用できるが、2台目のHDD故障には対応できない
- RAID6
- RAID5を拡張した方式で、2台のHDDに異なるパリティ情報を格納する
- HDD4台から使用できる
- 2台のHDDが故障してもデータ復元が可能
- RAIDの比較
RAIDの種類 |
RAID3 |
RAID4 |
RAID5 |
ストライピングの単位 |
ビット |
ブロック |
ブロック |
冗長ディスクの構成 |
固定 |
固定 |
分散 |
- NAS ( Network Attached Storage )
- サーバごとに専用の磁気ディスクを接続しているシステムで、各磁気ディスクに発生している空き領域をシステム全体で有効に利用する
- ファイル単位でデータ共有を実現する
- 構成
- 利点
-
直接LANに接続し、異なるOSの複数のコンピュータでファイルを共有することができる
- 複数のプロトコルに対応しているので、異なるOSのサーバ間でもファイル共有が可能である
- 1台のNASをLANで接続された複数台のコンピュータから利用するとき、NASの利用IDとコンピュータのログインIDが同一である必要はなく、NASの利用IDによって各ファイルに対するアクセス権が決まる(各コンピュータはそれぞれ異なる種類のOSが稼動しており、NASはいずれにファイル共有プロトコルにも対応している)
- NASの特徴を生かした適用業務
各種OSからフィアルを共有することができるので、データを交換する業務に適している
- SAN ( Storage Area Network )
- 磁気ディスク装置や磁気テープ装置などのストレージ(補助記憶装置)を、通常のLANとは別の高速な専用ネットワークで構成する方式
-
ファイバチャネルを介してデータの送受信を行い、ネットワークへの負荷を軽減する
- 複数のサーバに個別の外部記憶装置を接続する代わりに、ファイバチャネルを用いたSAN装置を導入することの利点
サーバやLANを介さずに、データのバックアップが可能である
- SANで用いられるインタフェースの記述
iSCSIを用いればIPネットワーク上でSCSIコマンドが利用可能となり、PCを用いずにサーバとストレージとを接続できる
- P2P ( Peer-to-Peer」:ピアツーピア)
-
特定のサーバを介することなく、ネットワーク上のPC同士が対等の関係で相互に通信を行うこと
-
システム内の各コンピュータの役割は固定されず、状況に応じてサーバにもクライアントにも成る対等な関係
-
ネットワークに接続された各コンピュータ内の情報を探索して取得するために、オーバレイネットワークと呼ぶ仮想ネットワークを利用する技術
-
定まったクライアント、サーバを持たず、ネットワーク上の他のコンピュータに対してクライアントとしてもサーバとしてもはたらくようなノードの集合によって構成されるシステム
-
クライアントサーバシステムと比較したときのピアツーピアの特徴
対等な関係にあるPC同士が相互のデータを利用できる
-
利点
- サーバ機能を各ノードが分散して維持しているため、利用者の急増にも耐えることができ、スケーラビリティに優れている
- サーバ機能が分散しているため、一部ノードが停止してもサービス全体は停止しない
- 欠点
- サービスに使用されるデータがネットワーク内に分散しているため、データの一元管理が困難
- データの変更を短時間の内に他の情報と同期させることが困難
-
フラッディング
隣接ノードに対してデータ検索クエリを発行し、求めるデータが存在するノードに行き着くまで、連鎖的に伝播させていく方式
データの所在情報の問い合わせ先:隣接するノード
-
ファジィコンピュータ
2値理論では扱うことのできない曖昧な情報を扱うためのファジィ理論に基づいた制御を行うコンピュータ
-
クラウドコンピューティング
コンピュータの資源をネットワークを介して提供することによって、利用者がスケーラビリティやアベイラビリティの高いサービスを容易に受けられるようになること
-
情報家電 / ホームネットワーク
あらゆる電化製品をインテリジェント化しネットワークに接続することによって、いつでもどこからでもそれらの機器の監視や操作ができるようになること
-
自律コンピューティング
従来は人手で対応してきたシステムの複雑さに起因する問題を、システムに自己管理機能を実装することによって、システムが自ら解決することを目指した技術
システムの評価
- システムの性能指標
- 基本的な指標
- 信頼性
情報システムの品質並びに障害の発生、影響範囲及び回復の度合い
- 安全性
情報システムの自然災害、不正アクセス及び破壊行為からの保護の度合い
- 効率性
情報システム資源の活用及び費用対効果の度合い
- RASIS ( Reliability, Availability, Serviceability, Integrity, Security
)
- コンピュータシステムの高信頼化技術の呼び名
- 信頼性(Reliability : リライアビリティ )
-
故障しにくいこと
-
要求された機能を、規定された期間実行する能力
- 可用性( Availability : アベイラビリティ )
-
高い稼働率を維持できること
-
コンピュータシステムを必要に応じていつでも使用できる状態に維持する
-
要求されたサービスを、提供し続ける能力
- 保守性( Serviceability : サービサビリティ )
- 保全性( Integrity : インテグリティ )
-
データが矛盾を起こさずに一貫性を保っていること
-
情報の一貫性を確保する能力
- 機密性( Security : セキュリティ )
-
機密性が高く、不正アクセスがなされにくいこと
-
情報の漏洩、紛失、不正使用などを防止する能力
- システム企画段階の評価指標
- 有効性
- 採算性
- 信頼性 ( 安全性、セキュリティ )
- 生産性
- 工程別の生産性が次のとき、全体の生産性を表す式
設計工程:Xステップ/人月
製造工程:Yステップ/人月
試験工程:Zステップ/人月
1/( 1/X + 1/Y + 1/Z )
- 広義のソフトウェア生産性
= ソフトウェア価値 / 作業工数
= ユーザニーズ適合性 × 狭義のソフトウェア生産性
- ユーザニーズ適合性
= ソフトウェア価値 / ソフトウェア生産量
- 狭義のソフトウェア生産性
= ソフトウェア生産量 / 作業工数
= ソフトウェア生産量 / ソフトウェア新製作量 × ソフトウェア新製作量 / 作業工数
= 増幅効率 × 開発作業効率
-
開発工程の早期に欠陥が発見できれば、欠陥の修正に要する工数は少なくて済み生産性は高まる
- 準拠性
- 機密性
- 適時性
- 柔軟性
- レーザプリンタの性能を表す指標
1インチ(2.54cm)あたりのドット数と1分間に印刷できるページ数
- システムの性能特性と評価
- ギブソンミックス
CPUが科学技術に使われたときの処理能力を示す指標
- コマーシャルミックス
CPUが事務計算に使われたときの処理速度を示す指標
- ベンチマーク
-
コンピュータシステムの評価法の一つ
-
システムの使用目的に合致した標準的なプログラムを実行してシステムの性能を評価すること
-
システムの処理能力を、標準的なプログラムやデータを用いて評価する
- 使用目的に合わせて選定した標準的な(典型的な)プログラムを実行させ、入出力や制御プログラムを含めたシステムの総合的な処理性能の評価を行う
- 性能評価のための複数種類のベンチマークテストを実行することは、システム性能の特徴を理解することができるので、導入機種の選定に有効である
-
典型的なプログラムを実行し、入出力や制御プログラムを含めたシステムの総合的な処理性能を測定する
- TPC (Transaction Processing Performance Council)
-
トランザクションシステムの性能評価用ベンチマーク
- TPC-A
単純なオンライントランザクション処理
現在は、現状に合致しなくなったためベンチマーク結果の公表が禁止されている
- TPC-B
単純なデータベース処理
現在は、現状に合致しなくなったためベンチマーク結果の公表が禁止されている
- TPC-C
複雑なオンライントランザクション処理
端末、ネットワーク、ソフトウェアなども含んだ、システム全体としての性能を評価する
トランザクション処理やデータベースに関する性能評価用ベンチマークモデルで、現在の受発注トランザクション処理に近い環境におけるOLTPシステムの評価用に使われる
- TPC-D
意志決定支援処理
TPC-HとTPC-Rに分化
- TPC-H
特定状況下の意志決定支援処理(アドホック処理)
- TPC-R
特定状況下の意志決定支援処理(レポーティング処理)
- TPC-W
Webベースのeコマース処理
- TPC-App
アプリケーションサーバ、及びウェブサービスの性能評価
- Dhrystone/MIPS
CPUやコンパイラの性能を評価
- Linpack
浮動小数点演算中心のベンチマークテスト
- SPECint
整数演算性能の評価
- SPEC-fp
浮動小数点演算性能の評価
- FLOPS
1秒間に浮動小数点数演算が何回できるかという能力を表したもの
ベクトルコンピュータの演算性能指標
- モニタリング
各プログラムの実行状態や資源の利用状況を測定し、システムの構成や応答性能を改善するためのデータを得る
- カタログ性能評価
システムの各構成要素に関するカタログ性能データを収集し、それらのデータからシステム全体の性能を算出する
- 命令ミックステスト
命令を分類し、それぞれの使用頻度を重みとした加重平均によって全命令の平均実行速度を求める
- スループット
-
システムが単位時間内にジョブを処理する能力の評価尺度で、コンピュータシステムによって単位時間当たりに処理される仕事の量(件数)で表す
- デュプレックスシステムのスループット
使用する資源と処理内容が同じならば、正常時には、デュプレックスシステムの現用系のスループットはデュアルシステムとほぼ同等となる
- 例
- 多重プログラミングを行っているシステムにおいて、演算処理が中心となるプログラム同士の組み合わせは、システム全体のスループット低下を招く
-
プリンタへの出力を一時的に磁気ディスク装置へ保存するスプーリングは、スループットの向上に役立つ
- ターンアラウンドタイム
ジョブをコンピュータシステムに投入してから、それに対する結果全体が得られるまでの時間
利用者が処理依頼を行ってから結果の出力が終了するまでの時間
- 応答性能 / レスポンスタイム
オンラインリアルタイムシステムなどで、端末装置からデータを入力し、処理結果が返ってくるまでの時間の長短を示す性能のこと
- オンラインリアルタイム処理における一つのトランザクションについて、端末側で応答時間、回線伝送時間、端末処理時間が測定できるとき、サーバ処理時間を求める式(他のオーバヘッドは無視するものとする)
サーバ処理時間=応答時間−回線伝送時間−端末処理時間
- 新しいコンピュータシステムを選択するときに行うシステムの性能評価
よく利用されるプログラムや処理時間が重要なプログラムなどを使って測定すれば、評価に必要なデータを得ることができる
- コンピュータの性能評価
- シミュレーションによって行う方法
解析的に回が求められないモデルに対しても、数値的に解が求まる
計算精度を保ち、かつ計算時間を過大にしないために、知りたい性能項目に直接関係のないイベントの処理は簡略化してモデル化する
- 解析的な方法
- 処理待ち時間=ターンアラウンドタイム−CPU時間−入出力時間
- 改善手法を適用したシステムにおいて全体の性能比を表す式
1
-----------
(1-R)+R/A
ここで、改善手法を適用した機能部分の全体に対する割合をR(0<R<1)、対象部分の改善手法を適用する前に対する適用した後の性能比をAとする
- システムの性能向上策の適用に関して、
P:システムの性能向上率
V:その性能向上策の性能向上率
a:はその性能向上策が及ぶ範囲の全体に対する比率
とした場合、「性能面のボトルネック要因を解消するための性能向上策を適用すべきである」ということを導くことができる
1
P=---------
(1-a)+a/V
- アムダールの法則
CPUを多数用いた並列処理の速度向上率を評価する
1
E=--------------
1 - r + ( r / n )
E:並列処理によって達成される速度向上率(単一CPUの場合に対する倍率)
n:CPU数(1≦n)
r:対象とする処理のうち、並列化可能部の割合(0≦r≦1)
- 文献検索システムやデータ検索システムなどの情報検索システムを評価する尺度として用いられる再現率
( recall ratio ) と精度 ( precision ratio )
P:検索され、適合しているデータ
Q:検索から漏れたデータ
R:検索できなくてよいのに見つかったデータ
- 蓄積されたすべてのデータのうち、質問に適合する件数:a=P+Q
- 検索されたデータのうち、質問に適合する件数:b=P
- 検索されたデータの件数:c=P+R
- 再現率=検索され、適合しているデータ/適合しているデータの総数=P/(P+Q)=b/a
- 精度=検索され、適合しているデータ/検索されたデータの総数=P/(P+R)=b/c
- TPS ( Transaction Per Second )
1秒あたりに処理可能なトランザクション数
- オンラインシステムの端末数と平均応答時間の関係を表したグラフ
(一定時間内に1台の端末から到着する平均トランザクション数は一定、点線は補助線)
- ボトルネック
-
コンピュータの処理速度やネットワークの通信速度の向上を阻む要素
- フォンノイマンボトルネック
プログラムの命令を順番にプロセッサに取り込んで実行する方式のコンピュータの性能向上を妨げる要因:プロセッサと主記憶との間のデータ転送能力
- 信頼性計算
- 信頼度関数がR1(t)及びR2(t)である2台の装置からなるシステム全体の信頼度関数
信頼度関数とは時刻tにおいて装置が正常に稼働する確率である
直列に接続した場合、R1(t)×R2(t)
- 信頼性指標
- 稼働率
- 運用しているシステムが正しく稼動している比率
- MTBF/(MTBF+MTTR) = 平均故障間隔 / ( 平均故障間隔 +
平均修理時間 )
-
直列:a×b
-
並列:1-(1-a)×(1-b)
-
MTBFを長くし、MTTRを短くすれば、装置の稼働率は高くなる
- 稼働率は、可用性(Availability ;アベイラビリティ)を示す尺度となる
- 故障率
- 1/MTBF
-
直列:1-(1-a)×(1-b)
-
並列:a×b
- システムの稼働に関する計算
- MTBF ( Meam Time Between Failure ; 平均故障間隔 )
故障の復旧から次の故障が発生するまでの平均時間
予防保守ではMTBFを長くし、システムの稼働率を高くする保守を行う
2つのシステムの信頼性評価指標の関係:故障発生率が等しければ、MTBFも等しい
- MTTR ( Mean Time To Repair ;
平均修理時間 )
修理に必要な時間
-
MTTRはMTBFに対して無視できるほど小さい場合、MTBFが2倍になると故障発生率は1/2になる
-
全運転時間 MTBF+MTTR
-
あるシステムにおいて、MTBFとMTTRがどちらも1.5倍になったとき、稼働率は変わらない
- システム構成と稼働率
稼働率の等しい装置を直列や並列に組み合わせたときのシステム全体の稼働率
稼働率をaとしたときの式と、a=0.9の時の値
- A:1-(1-a)*(1-a)*(1-a) : 0.999
- B:1-(1-a)*(1-a) : 0.99
- C:1-(1-a)*(1-a^2) : 0.981
- D:{1-(1-a)*(1-a)}^2 : 0.9639
- E:1-(1-a^2)*(1-a^2) : 0.9639
- F:a*{1-(1-a)*(1-a)} : 0.891
- G:a^2 : 0.81
- H:a^3 : 0.729
- システムの信頼性を比較する目的で稼働率を測定するのに適切な時期
システムの運用を開始した直後に発生したトラブルが解決されて安定してきた時期
- 2台の処理装置が並列に接続されているシステムにおいて、両方の処理装置が正常に動作しないとシステムは稼働しないとき、両方の処理装置の故障の発生は独立しており、稼働率が等しい場合の、処理装置の稼働率とシステムの稼働率の関係を表すグラフ(破線は処理装置の稼働率とシステムの稼働率が等しい場合を表す)
- キャパシティプランニング
-
コンピュータシステムに効率よく投資するために、性能、経済性及び拡張性を考えてシステムの構成を決定する
- キャパシティプランニングの活動サイクル
- モニタリング:CPU、メモリ、ストレージといったハードウェアの使用率を最適化するために、測定周期や報告時期を計画する
- 分析新規業務の業務負荷予測の精度を高めるために、既存業務の業務負荷を測定し、傾向を分析する
- チューニング:既存システムのパフォーマンスを最適化するために、変更箇所の検討や変更策を決定する
- 実装:既存システムのパフォーマンスを基準として、業務負荷予測から将来においてシステムに必要なものと必要となる時期を計画する
- 信頼性特性と評価
- GR&R ( Gage Repeatability and Reproducibility ; ゲージR&R分析 )
計量値データを統計的に計算して信頼性を評価する